風景画

周りを考慮したものではなく、本心を投稿します

懐古に対する嫌悪について

私は昔を懐かしむ事が嫌いだ。

多くの人間は若い頃に触れていたものに良い印象を持つ。そのため、店はターゲットが学生時代であった頃の流行歌を流す。広告はその時代の有名人を使う。笑い話の鉄板は世代により大きくずれる。ゲームのコラボ相手ですら、その傾向があるようだ。

必然、私が触れるものには、広告であれ趣味であれ、昔の流行を意識した要素が含まれている。

しかし、私は昔の物に不快感を覚える。五年も前の出来事を、さも最近かのように語りたくない。一年前の歌と新曲を同列に語りたくない。半年前の仕事を、直近の成果として披露したくない。

この性格はソフトウェアエンジニアという職業には役立つ。特に私が専門とするweb分野の技術的な流行は、半年・一年で変わる。従って、三年も前の技術は「前時代の非効率な方法」になり、業界として、考え方や技術を更新し続ける姿勢が支持される。これは、過去を捨て続ける私によく馴染む。

しかし、普段の生活ではそうは行かない。人と話せば思い出話。店内BGMは2000年代の流行歌。ネットを見れば往年のアニメや漫画のパロディ。各々が趣向を凝らして懐古する。

昔に対して肯定的なイメージを持てない私には、それらから受けているであろう感情を享受出来ない。